「時をかける少女」

今週金曜日に放映されていました細田守監督の「時をかける少女」見られた方、いらっしゃいますか?

「未来でまっている」
「走っていく」
の名セリフ(写真①
①名セリフシーン

私的には細田監督の一番好きな作品の中の一番好きなセリフです。

私事で恐縮ですが、「一番好きな歴史小説家は誰ですか?作品は?」と聞かれたら「筒井康隆の『筒井順慶』です!」と答えたくなる程の筒井康隆フリークです。

(勿論、筒井康隆さんは歴史小説家とは分類されていません。ただ、「筒井順慶」は立派な歴史小説。つまり彼は何でも書けるのです。このような素晴らしい恋愛小説も含めて)

司馬遼太郎さんでも、新田次郎さんでも、伊東潤さん、浅田次郎さん、永井路子さんでもなく、筒井康隆さん。中坊から高校に掛けての思春期に読みまくりました。大体彼のショートショートはエロくてまとまりがない(笑)作品ばかりなの(失礼!)ですが、本当に深淵です。

その中で、この「時かけ」も、私が中学生の時読んで感動したのですが、作品自体連載されたのは私が生まれた年なのです。

既に中学生の頃読んでも少々古い感じはしましたが、細田監督の映画を見た時、「ああ、この感覚、中学生の頃読んだ古臭い本と同じだ!」と強く筒井康隆さんの作風を感じたのを覚えています。

それだけ筒井康隆さんのこの作品、時代が変わっても普遍的なものを持っているということですよね。

今回、夕飯食べながら何気に見ていました。
もう3回目になるので、あまり期待していなかったのですが、シナリオに関する新しい発見があったのでご報告します。(既にご存知の方多いでしょうが・・・)

この中に出て来る「魔女おばさん」(写真②
②魔女おばさん(左)
どうしてタイムリープを知っているのかの謎が解けました。

最近、写真③の筒井康隆氏の作品の文庫本を買い直して、読み直しました。(写真③
③筒井康隆氏の原作本
この表紙の絵と、この映画に出て来る写真立ての中の「魔女おばさん」の高校時代の写真(写真④)。
なんと一致しているのです。
④写真立ての中の高校時代のおばさん

なるほど!この細田監督の「時をかける少女」は筒井康隆氏の「時をかける少女」の続編だったのですね!

そして、筒井康隆さんの「時かけ」の主人公「魔法おばさん」は、「未来でまっている」彼氏を待って未だ未婚。

ということは、今回の主人公も・・・。

3回目の鑑賞ですが、また色々と考えさせられてしまいましたよ。細田監督!(笑)。