幕末の日露交渉 ~外伝~ 小話

さて、今回の日露交渉の話はブログ中にも何度も引用させて頂きました吉村昭氏の「落日の宴」。

昨年夏にFacebookで「戸田のプチャーチンの話をブログで書きます」と予告しましたら、多くの方から「是非読んでほしい」とご示唆頂いたものです。(写真①)

①吉村昭氏「落日の宴」

吉村昭氏の著書は、他にも幾つか読んでおりました。

ロシアとの交渉等については、他の吉村昭氏の本等と同様に活き活きと描けて読みやすいのですが、それ以上の驚きがありました。

日露交渉が終わった下巻半分過ぎた米国の通商条約交渉の辺りから、急に、それこそ「目から鱗が落ちる」程に、条約交渉を通して、幕末が良く分かるのです。

これは司馬遼太郎氏をはじめ、色々な幕末の本をシリーズでそれなりに読んできましたが、たったこれだけのページ数で、今までの幕末の話が、まるで点と点が繋がるように頭の中で整理されたのは初めてでした。

そういった意味では、日露交渉を知るだけ以上のモノを持った良書だと思います。

ちなみに、上下巻合わせた表紙の絵は、私もブログの中で使わせて頂きました戸田は牛ケ洞から進水するヘダ号の絵となっています。


※マップ内の「ヘダ号進水の地」はGoogleマップ様に承認頂き、以下のBlogを公式Blogとして史跡登録したものです。


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