青空文庫で1年越しで、吉川英治のこの本を読みました。
「お前は中高生か?」とか、「本のセレクトが貧乏くさい」(青空文庫なので無料)、更には「物の思考が直線的すぎるのでは?」等と散々馬鹿にされながらも、1年間、この長編をチビチビと、他の本と乱読状態ですが、読み切っちゃいました。
面白かったですよ。『バカボンド』の井上雄彦氏程は感動できていないと思いますが・・・( ´∀` )
一番感心したのは、この本が戦前に書かれたということですね。軍国主義の国威発揚の観点からすれば、「武蔵こと剣豪は当然ヒーロー仕立てにするべき」という、それこそ直線的な考え方かと思いきや、かなり葛藤の多い「悩み多き剣豪」を描いているところが、流石吉川英治。井上氏が感動するのも、ただ単に強い剣豪ではない吉川英治の描写なのでしょう。
若い頃読まれた方多いと思いますが、是非もう一度。笑