一昨年の今頃、我が家の外でまるでモーターのような轟音が鳴り響き始めました。
「まさか、室外機が壊れたか!?」
慌てて外に飛び出すと、その音源はうちではなく、裏の里山から聞こえてきます。
「何かいる!」と裏山に行くと、今度は竹林エリアから聞こえてきます。(写真①)
①裏の里山の竹林 (孟宗竹林) |
家に帰り、調べてみると、この轟音の主は、中国から輸入された竹箒に卵を産み付けられたタケオオツクツクという蝉だということがわかりました。(写真②)
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②羽化するタケオオツクツク 出典: https://www.nhk.or.jp/citizenlab/semi/kiji_20220726_1.html |
しかも珍しく竹に生息する蝉なのですね。
この竹林は、日本でタケオツクツクが生息する数少ない場所の一つのようです。
思えば、うちも竹箒は近所のディスカウントストアで購入しているので、その箒に卵が付いていた可能性が無いとは言い切れません。
昨年もこの竹林で「グイーン、ギリギリギリ」と高圧的な鳴き声で鳴いていましたが、かなり馴れました。またこの蝉は轟音ですが、夕刻18時から30分くらいしか鳴かないという習性を持っていることが、実体験で分かりました。
今年も鳴くかな?と思っていたのですが、今のところ鳴き声を聞いた覚えはありません。数年に1度しか土から出てこないのであれば、箒に付着していた卵の在り方によっては、発生しない年もあるのかもしれません。
昨年、一昨年とも、竹林で鳴いていたのは常に一匹程度でした。一匹では繁殖できないため、外来種であることを考えると、この地にいることは彼らにとっても、日本の生態系にとっても、必ずしも良いことではないのかもしれません。
ただ、大轟音の蝉が鳴かない今年の夏はなんとなく、異国の地で一匹寂しく死んでいくその蝉らに同情の念を抱いてしまう私でした。
《終り》